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AI+画像処理ソリューション 事例紹介

弊社では、システムを開発する際に場合に応じて構築の仕方を変えています。産業用の画像処理カメラを使用してシステムを構築する事例や、自社で画像処理システムを開発してシステムを構築する事例もあります。 例えば、既設の装置で撮像した画像に対して良品判定だけを行いたい場合は、画像処理だけを行うソフトウェアをご提案します。 ここでは、実際に自社で画像処理システムを開発した事例をご紹介します。

フェーズドアレイ画像解析システム

本システムは、超音波フェーズドアレイ探傷器により金属溶接部の内部を可視化したエコー画像に対して画像解析を行い、問題なく溶接されているかを自動で判定します。 弊社オリジナルのシステムであり、特許(特許第7142825号)を取得しました。

人の感覚で行う検査を自動化

システム導入前は、ベテランの方が超音波フェーズドアレイ探傷器の画像を目で見て、溶接に問題があるかどうかを判定していました。 しかし、本システムを導入することでベテランの方と同じように判定することを可能にしました。 本システムでは独自のアルゴリズムにより検査対象となるエコーだけを抽出し、判定します。 判定はエコーの形状、大きさ、色、数、位置関係などの情報から総合的に判断できるようにしました。

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AIとルールベースどちらも検討

画像の解析方法はルールベースとAIの両方を検証し、ルールベース方式を採用しました。 AIの方が簡単に判定できそうに思えますが、実際に市販されている人工知能エンジンを試したところ、本事例ではうまくいきませんでした。 画像ごとにエコーの形も色も数も異なるため、AIでは特徴を捉えきれなかったのです。 そのため、今回はルールベースを採用しました。

独自の画像処理ライブラリ「SWB VISION」の使用

本システムの画像解析には弊社独自の画像処理ライブラリ「SWB VISION」を使用しました。 「SWB VISON」はオープンソースであるOpenCVをベースに開発したものです。 OpenCVはWindows の他にLinux、Android、iOS、maxOSなど多くのOSで動作するため、「SWB VISON」も組み込みシステムやスマートフォンなどに利用することができます。 本事例については汎用的な画像処理だけでは対応できなかったため、「SWB VISION」をカスタマイズしてエコー解析専用の処理を搭載しました。